私たちは、本棚の肥やしをせっせと作り続けないようにするためにも、暇のガス抜きが必要です。
そこで選ばれるのが魔法陣です。
例えば3かける3のマス目を作り、縦、横、斜めを合計15にするやつ。カックロ、2048 を作るやつ。
数学が苦手な現代人は、今頃解の公式覚えてもなー。でもせめて、数字を扱うパズルをすることで、自分の脳が動いている錯覚を積極的に感じて行くことにしよー、とするのです。
こたつの衣擦れの音、頭上でごんごんと鳴り続けるエアコン。
新鮮とも腐っているとも分からないみかんがを右手にとっては、その重さを確かめるように握ったり離したりして。 200gか300gかそれとも実際はもっと上だけとも感じます。
新鮮とも腐っているとも分からないみかんがを右手にとっては、その重さを確かめるように握ったり離したりして。 200gか300gかそれとも実際はもっと上だけとも感じます。
自分にはもはやみかんの重ささえも測ることのできる筋力がないのではないかという最優先に恐れる事項に打ち震えながら、再びスマホをポチポチとするのです。
数字を見続けてるのは、本当に自分の頭が良くなったように錯覚します。
私たちは、合計15の数字を いつまでも見ていました。
あっ……
何か出て…… |
なんとか見なかったことにできたその後に、私はこたつの上のみかんを左手にとり、ひと思いにむきました。数えてみると、房の数は16個ありました。
生緩かったです。