皆さんこんばんは日橋喩喜です。
冬には星がきれいに見えると聞き、時々夜外に出て散歩をするようにしています。
難しいのは、綺麗な星を見たいがために、街灯の少ない所に行こうとするんですが、私が結構怖がりのことです。
ですのでちょうどよく街灯があって、それでいて眩しくなく、電柱の電線に視界が邪魔されない、そういうような場所を探して夜の舞鮫町をトコトコ歩いて行くのです。
コートを着るかジャケットで済ませるかを考えた後にマフラーを巻くかやめておくかを考えて、最初はどちらもやっぱり必要だったなぁと思うのですが、歩いているうちにだんだん暑くなってきて、やっぱりいらなかったなぁと思うので、この時期のファッションって難しいなあと思います。
程よく街灯の暗いところに来ると、辺りを見回してぎゅっと目を瞑ります。そして心の中で120を数えて、バッと上を見上げます。
すると明るい星以外の、ぼんやりと遠くに見える暗い星まで見えてくるような気がします。そしてじっと見ているうちに、頭上にこんなにたくさんの星がきらめいていたなんてと愕然とするのです。
「今自然と一体化している。お星様に願い事したら、今なら100%叶えてくれそう」
と自信のない根拠が横隔膜のあたりからじわじわと湧き上がってきて、別に星は流れていないのに、現金にも現金が手に入るようにとお願いしてしまうのです。
家に帰ってお風呂に入って、お布団に入って瞑った瞼の裏には、先ほど一生懸命見てきた一部の星の情景が再現されてきて、空想上で星と星と線でつないでいる間にいつのまにか寝てしまいます。
そうして半分だけできた、日橋喩喜作のねこ座は上半身だけ元気にまぶたの裏の宇宙を翔けていくのでした。