2019年5月27日月曜日

杞憂の会1

雨が降ると、よく私はバスの停留所に向かいます。


正確には 敷設されている休憩所にですが


中は木造の明かりがないので蓄光とクラゲのシールが休憩所の内側をぼんやりと照らしています


私はぼんやりと明るいところに降る雨を眺めていると、


「杞憂の会はここですか」と問いかける声がしました


「何ですか、それは。」 と私が言うと、


「違うんですか、失礼いたしました。」と言って立ち去ろうとしましたが、私はその後ろ姿に見覚えがありました


「あなたはトンボの方!先日、牛丼を二杯食べ、とんぼのキーホルダーを忘れていった人!



トンボの人はちょっとむっとして、


「それは私が食いしん坊のおっちょこちょいだといってるの?」


と、少し怒った声色を出しました。


「そういうわけでは……」


「トンボのキーホルダーは探していたの。あなたが持ってるの?」


彼女は手を差し出しましたので、私はポケットに入っていたリンゴの飴を渡しました。


「持っていません、学生課に預けました。これはお詫びです」


「そうなんだ、ありがとう!」


そう言って彼女はその飴を口に含み、私の頭を撫でました。なんだか、なめられている気がして、つい、意地悪を言いたくなりました。


「今、食べるなんて、やっぱり食いしん坊じゃないですか」


彼女は目をそらして答えませんでした

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